歯の治療用語「ブリッジ」を詳しく教えて!

こんにちは、ヨウコさん。お口の健康について少しでも理解が深まると、治療も安心して受けられますよね。今回は「ブリッジ」という歯の治療用語について、30年の経験を持つ歯科医の私がわかりやすくお話しします。ブリッジは失った歯を補う大切な方法の一つ。専門用語が少し難しく感じるかもしれませんが、丁寧に解説しますので、一緒に学んでいきましょう。
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歯の治療におけるブリッジとは何ですか?

ヨウコ:ドクター安藤、歯の治療でよく聞く「ブリッジ」って何ですか?できれば専門用語も交えて教えてほしいです。
安藤:ヨウコさん、ブリッジとは、歯を失った部分の両側にある健康な歯を土台にして、その間の空いたところを人工の歯でつなぐ治療法のことです。専門的には「固定性補綴(こていせいほてつ)」と呼ばれます。橋(ブリッジ)のように橋渡しをすることから名前がついています。歯を失うと噛み合わせが悪くなるので、隣り合う歯を使って人工の歯で補います。わかりやすく言うと、家の屋根を支える柱の代わりに人工の柱を渡して補強するイメージですね。
ヨウコ:固定性補綴という言葉が出てきましたが、ほかにも補綴治療にはどんな種類があるんですか?
安藤:そうですね、補綴治療には大きく分けて3つあります。まずブリッジのように固定して使う「固定性補綴」。次に、取り外しができる「可撤性義歯(かてつせいぎし)」、つまり部分入れ歯。最後に、インプラントと言われる顎の骨に人工の歯根を埋め込む「インプラント補綴」があります。最近の研究会でも、患者の咬合力や骨の状態を詳しく評価して、それぞれの補綴方法を選ぶことが推奨されています。
ヨウコ:ブリッジの土台になる健康な歯に負担がかかりませんか?
安藤:その点はとても重要です。ブリッジに使う土台の歯は「支台歯(したいし)」と呼ばれ、被せ物をして人工の歯を支えます。支台歯には力が集中するため、強度の高いクラウンを被せて強化します。ただ、土台の歯に虫歯や歯周病があると、支台としての寿命が短くなるので注意が必要です。最近の学術発表では、土台歯の健康管理がブリッジの長期成功に直結すると報告されています。
ヨウコ:ブリッジの適応になる症例や、逆に適さないケースもありますか?
安藤:はい、ブリッジは両側に支台歯がある場合に適しています。支台歯がしっかりしていて、顎の骨や歯周組織に問題がないことが条件です。しかし、支台歯が虫歯で弱っていたり歯周病が進んでいると、ブリッジは向きません。さらに、欠損歯が多い場合や隙間が大きい場合は、インプラントや可撤性義歯の方が適していることがあります。患者さんの口腔内全体を詳細に診査して決めるのがポイントです。
ヨウコ:なるほど、最後にブリッジ治療を検討する上で気をつけるべき点を教えてください。
安藤:ブリッジは見た目も自然で咀嚼(そしゃく)機能も回復しやすい治療ですが、支台歯への清掃管理が欠かせません。プラーク(歯垢)が溜まりやすいため、歯間ブラシやフロスを使う習慣が大事です。また、定期的に歯科でメンテナンスを受けて、虫歯や歯周病の早期発見を心がけてください。最新の研究では、適切なセルフケアと定期的なプロフェッショナルケアを組み合わせることが、ブリッジの長期維持に最も効果的であると示されていますよ。

ブリッジはどのような場合に適用されますか?

ヨウコ: ブリッジはどのような場合に適用されるのか教えていただけますか?
安藤: ブリッジは、歯が一つか複数抜けてしまったときに、その空いてしまった部分を埋めるための治療法です。両隣の健康な歯を土台にして橋渡しのように連結した人工の歯を固定します。これは歯がないままだと噛み合わせが悪くなったり、隣の歯が倒れたりするのを防ぐ役割もあります。歯科医学会の最新研究でも、正しい土台歯の選択と噛み合わせの調整がブリッジ成功の鍵だと報告されています。
ヨウコ: 土台になる歯はどのように選ばれるのですか?
安藤: 土台歯は健康で丈夫な歯が理想です。歯根に大きな問題がないことや、歯周病のリスクが低いことが重要です。土台歯の支持力が弱いとブリッジ全体の耐久性に影響するため、歯科医はレントゲンや歯周検査を行います。最近の学会では、土台歯の歯周組織の健全度が治療後の長期予後を左右すると発表されています。
ヨウコ: なるほど。土台にする歯を削ることになりますか?
安藤: はい、通常は土台となる両隣の歯を削って形を整え、被せ物として人工の歯を連結します。これはブリッジがしっかり固定されるために必要な処置です。削る量は最小限に抑えるようにしますが、土台歯の状態やブリッジの設計によって異なります。近年の研究では、削る歯のエナメル質をできるだけ守ることで、歯の寿命を延ばす効果が示されています。
ヨウコ: ブリッジのメリットとデメリットを教えていただけますか?
安藤: ブリッジのメリットは、見た目が自然で噛み心地も比較的良いこと、そして治療期間がインプラントより短く済むことです。デメリットは土台の歯を削る必要があることと、もし土台の歯に問題が起きると全体のブリッジがダメになるリスクがある点です。最新の文献では、土台歯の管理が不十分だと10年以内にブリッジの再治療が必要になるケースが多いと報告されています。
ヨウコ: ブリッジとインプラントの違いも少し教えていただけますか?
安藤: ブリッジは隣の歯を利用して人工の歯をかぶせる方法で、土台歯の健康が前提になります。一方、インプラントは顎の骨に人工の歯根を埋め込む方法で、他の歯を削りません。インプラントは骨の状態が良好で手術可能な場合に向いています。学術発表では、インプラントは長期的な健康維持に優れるとの結果も出ていますが、治療期間や費用、患者様の全身状態なども考慮する必要があります。
ヨウコ: ありがとうございます。最後に、ブリッジを長持ちさせるためにはどうすれば良いでしょうか?
安藤: ブリッジの長期的な維持には、毎日の丁寧なブラッシングとデンタルフロスの使用が欠かせません。また、定期的な歯科健診とプロフェッショナルクリーニングも重要です。特に土台歯の歯周病予防を徹底することが、ブリッジの寿命を延ばす鍵として多くの研究で示されています。食事の際は硬すぎるものを避けることもおすすめします。

ブリッジの種類にはどんなものがありますか?

ヨウコ: ブリッジの種類にはどんなものがありますか?専門用語も教えてもらえると助かります。
安藤: ブリッジには大きく分けて3種類あります。まず、「固定式ブリッジ」と呼ばれるもので、これは支えとなる歯にセメントでしっかり装着するタイプです。次に「メリーランドブリッジ」という方法があり、これは歯の裏側に薄い金属やファイバーの羽根のような部分を接着して装着します。最後に「インプラント支持ブリッジ」といって、顎の骨に埋めた人工歯根(インプラント)を土台として歯をつなげたものがあります。学術的には、日本補綴歯科学会の発表でもそれぞれの適応症や長期的な安定性について多くの研究がされています。ヨウコさんはどのタイプについて詳しく知りたいですか?
ヨウコ: 固定式ブリッジについてもう少し詳しく教えてください。どんな時に使うのですか?
安藤: 固定式ブリッジは、ご自身の健康な歯が隣にある場合に使うことが多いです。例えば、一本の歯が抜けた時に、その両隣の歯を削って土台にし、そこに橋のように人工の歯をかけ渡すようなイメージです。これを「支台歯」と呼びます。支台歯を削って被せ物を装着し、抜けた部分を「ポンティック」といわれる人工歯で補います。日本歯科補綴学会の研究でも、支台歯の健康状態がブリッジの寿命に大きく関わるとされています。ヨウコさんはご自分の歯で、この方法に不安な点はありますか?
ヨウコ: 支台歯を削るのが心配です。削った歯は弱くならないでしょうか?
安藤: その心配はよくわかります。実際に歯を削ることで、歯の神経に近くなると不快感や弱さを感じる場合があります。しかし、しっかりとした補強と適切な治療設計で長期的な安定性を高めることができます。例えば、生活歯の場合は神経をなるべく残しつつ、歯の形を整える形で削ります。また、科学的な研究では、支台歯にクラウン(被せ物)をきちんと適合させることで、噛み合わせの負担を均等に分散させ、弱さを軽減できると報告されています。もし弱いと判断された場合は、神経の治療や土台をたてて強化することも選択肢です。もしご心配でしたら、それに合った設計も提案しますよ。
ヨウコ: メリーランドブリッジはどういう場合に向いているのでしょうか?
安藤: メリーランドブリッジは、両隣の支台歯をほとんど削らずにすむという特徴があります。歯の裏側に特殊な接着材で「翼」のような部分を貼り付けて固定します。そのため、ご自身の歯をあまり痛めたくない場合によく使われます。学会では、メリーランドブリッジは主に前歯部の小さな欠損に適しているとされています。ただ、噛み締めが強い方や奥歯の大きな欠損には向かないことも多いです。ヨウコさんは前歯の欠損を心配されていますか?
ヨウコ: 今は奥歯の欠損が気になっています。インプラント支持ブリッジはどうでしょう?
安藤: 奥歯の欠損にはインプラント支持ブリッジが非常に良い選択肢です。骨に埋め込む人工の歯根を支えにするので、隣の歯を削らずに済みますし、咬合(噛み合わせ)も天然の歯に近い感覚で回復できます。日本インプラント学会の長期データでは、正しい手術と十分な骨の条件が整えば、20年以上安定して機能するケースも多数報告されています。ただし、手術が必要なので全身状態や骨の状態を事前に詳しく検査する必要があります。ヨウコさんは手術に対してのご不安はありますか?
ヨウコ: 少し不安はありますが、説明を聞いて納得できれば挑戦してみたいと思います。ありがとうございます。
安藤: それは良かったです。ご不安なことがあれば、何でも遠慮なく聞いてください。治療のメリットだけでなくリスクも含めて、ヨウコさんにとって最良の方法を一緒に考えましょう。

ブリッジと入れ歯の違いは何ですか?

ヨウコ:ドクター安藤、ブリッジと入れ歯の違いについて教えていただけますか?どちらも歯が抜けたときに使うものだとは思うのですが、具体的な違いがよくわからなくて。
安藤:ヨウコさん、その疑問はとても大切ですね。簡単にいうと、ブリッジは隣の健康な歯を支えにして、歯のない部分に橋をかけるようにして人工の歯を固定します。一方、入れ歯は歯が抜けた部分に取り外し可能な人工の歯組み合わせを装着します。イメージとしては、ブリッジは橋が固定されていて外れないのに対して、入れ歯は靴の中敷きのように自分で外せるもの、という違いがあります。
ヨウコ:なるほど。ブリッジは固定式、入れ歯は取り外し式なんですね。では、どちらが良いかはどう判断するのですか?メリットやデメリットについても教えてください。
安藤:はい、ちなみに日本歯科保存学会での研究でも、ブリッジは自分の歯と同じように咬む力を回復しやすいと示されています。ただし支えになる隣の歯に負担がかかるため、健康な歯がしっかりしている必要があります。一方、入れ歯は隣の歯を削らずに済み、取り外して掃除できるので衛生面で優れていますが、慣れるまで違和感を覚えることが多く、咬む力もやや劣ることがあります。ヨウコさんの場合、隣の歯の状態や生活のスタイルも考慮して選択することになるでしょう。
ヨウコ:なるほど。隣の歯の健康状態が大切なんですね。ブリッジで隣の歯に負担がかかるというのは具体的にどういうことですか?
安藤:いい質問ですね。ブリッジは人工の歯を支えるため、両隣の歯を削って土台にします。このため、その歯にかかる力が増えてしまいます。特に日本歯科補綴学会の報告では、支台の歯に過剰な力がかかると、将来的にその歯が弱くなったり、根の病気が起きやすくなることが指摘されています。つまり、健康な歯に人為的な負担を加えることになるわけです。
ヨウコ:そうなんですね。では、健康な歯をなるべく削りたくない場合は、入れ歯の方が適していることが多いのでしょうか?
安藤:一般的にはそう言えます。特に若い方や、まだしっかり噛める歯が残っている場合は、入れ歯の装着を検討します。ただ、入れ歯もピッタリ合わないと食事や会話に支障をきたすため、細かい調整やメンテナンスが必要です。日本補綴歯科学会でも、長期的には患者さん自身の口腔ケアと定期的な点検が入れ歯の快適さを保つ鍵だと発表されています。
ヨウコ:わかりました。もう一つ質問させてください。ブリッジや入れ歯のほかに、インプラントという方法もありますよね?こちらと比べるとどう違いますか?
安藤:はい、インプラントは顎の骨に直接人工の歯根を埋め込む方法で、自然な歯に非常に近い咬み心地を提供します。日本歯周病学会の研究でも、骨としっかり結合することにより長期間安定することが報告されています。ただし手術が必要で、骨の状態や全身の健康状態を考慮しなければならず、費用も相対的に高いです。逆にブリッジと入れ歯は手術不要なので手軽に始めやすいという特徴があります。
ヨウコ:ドクター安藤、丁寧に教えていただき理解が深まりました。自分の口の中の状況をよく知って、どの方法が合うかを考えることが大切だということですね。
安藤:その通りです。ヨウコさんの今の状態やライフスタイルを踏まえた上で、一緒に最適な方法を探していきましょう。何か気になることがあればいつでも聞いてくださいね。

ブリッジの治療過程はどのように進みますか?

ヨウコ:ブリッジの治療過程はどのように進みますか?できれば、歯科医が使う専門用語も教えてもらえますか。
安藤:ヨウコさん、ブリッジ治療について興味を持っていただきうれしいです。まず簡単に説明すると、ブリッジとは失った歯の両隣の歯を支えにして、その間に人工の歯をつなげる治療法です。専門用語で言うと「支台歯」(しだいし)が両隣の歯のこと、「ポンティック」が人工の歯の部分です。では、治療の流れをお話ししますね。
まず最初に、支台歯となる健康な歯を少し削ります。ここを「形成」と呼びます。この形成は人工歯がぴったり合うように、形を整える作業です。
次に、「印象採得(いんしょうさいとく)」と言いまして、削った歯の型を取ります。これは歯の形を正確に模型に写し取る作業で、これを基に技工士さんがブリッジを作ってくれます。
その間、削った歯を保護するために「仮歯」を装着します。仮歯は機能や見た目を一時的に補うものですね。
最後に、技工士さんが作ったブリッジを「装着」します。歯の洗浄や調整を行い、「接着」や「セメント固定」をしてしっかりと留めます。
学術的には、2019年の日本補綴歯科学会の報告によると、適切な形成と接着技術により、ブリッジの予後は非常に良好で、10年以上の耐久性が認められています。
何か、ここまでで気になる言葉や工程はありますか?
ヨウコ:「支台歯」と「ポンティック」は理解できました。「形成」のときに歯を削るのは、どれくらいの量ですか?痛みはあるのでしょうか。
安藤:いい質問です。形成で削る量は、通常0.5mm~1.5mm程度です。これはブリッジの材質やデザインによって変わります。例えば、セラミックの場合は1.0〜1.5mmくらい削りますが、これは歯の形を変える程度の微細な調整とイメージしてください。
削る際は表面のエナメル質を薄く削るので、基本的に痛みは少ないですが、歯の神経に近い場合は「麻酔」を使います。痛みや不快感を最小限に抑えるための処置ですのでご安心ください。
ヨウコ:印象採得の型取りはどんな材料を使うのですか?また、それはどれくらいの時間がかかりますか?
安藤:印象採得には「シリコーン印象材」や「アルジネート印象材」が一般的に使われます。シリコーンは精度が高く、ブリッジなどの補綴物作成に向いています。セット時間はだいたい2〜5分で、口の中に入れて固まるまで待ちます。
最近の研究会発表では、最新の付加型シリコーン印象材は型取り中の変形や縮みが少なく、より正確なブリッジが製作できることが報告されています。これにより、適合の良いブリッジになりやすくなりますよ。
ヨウコ:「仮歯」についてですが、仮歯はどのくらいの期間使うものですか?また、仮歯で気をつけることはありますか。
安藤:仮歯は、ブリッジの作製期間中、通常1週間から2週間程度使います。仮歯はまだ本物のブリッジほど丈夫ではないため、固いものを噛まない、粘着性の強い食品を避けるなどの注意が必要です。
また仮歯は、噛み合わせや見た目の確認にも役立ちますから、不具合があれば教えてください。フィードバックを受けて最終のブリッジの調整に活かします。
ヨウコ:装着のときにブリッジの適合が悪い場合はどうなりますか?調整は可能でしょうか。
安藤:適合が悪い場合には、調整を行います。装着前に歯とブリッジの接触を細かくチェックして、問題があればミリング用の小さいバーで削り調整することが多いです。
もし大きな適合不良がある場合は、技工所に戻して再製作を依頼することもあります。近年の研究ではCAD/CAM技術の導入で、より高精度な適合が可能になっており、調整回数も減る傾向にあります。
ヨウコ:よくわかりました。専門用語を知ると安心できますね。ありがとうございます。
安藤:どういたしまして。専門用語を覚えることで、ご自身の治療内容をより具体的に理解できるので、コミュニケーションもスムーズになります。気になることがあれば、いつでも聞いてくださいね。

ブリッジの寿命はどれくらいですか?

ヨウコ:
ドクター安藤、ブリッジの寿命はどれくらいでしょうか?長く使うために何か気をつけることも知りたいです。
安藤:
ヨウコさん、ブリッジの寿命は一般的におおよそ5年から15年程度と言われています。ただし、これは使い方やお口の状況によってかなり個人差があります。歯科の研究で広く報告されているのは、適切なケアと定期的な検診が寿命を延ばす重要なポイントだということです。
ヨウコ:
そうなのですね。具体的にどんなことをケアすればいいのでしょうか?専門用語も教えてください。
安藤:
はい、例えば「プラークコントロール」と言って、歯の周りに付く細菌のかたまりをできるだけ減らすことが大切です。これはむし歯や歯周病を防ぐ基本中の基本で、ブリッジの支えとなる歯が健康でいられるためにも欠かせません。日々のブラッシングやデンタルフロスの使用がそのための方法ですね。
ヨウコ:
プラークコントロールですね。歯周病も関係するんですか?
安藤:
そうです。特に「歯周炎(ししゅうえん)」と言って、歯ぐきの深い部分まで炎症が進んでしまう病気は、ブリッジを支える土台の歯を弱らせてしまいます。日本歯周病学会の研究によると、歯周炎が進むとブリッジの脱落リスクが高まりますので、定期的なクリーニングと早期発見が大切になります。
ヨウコ:
なるほど。支える歯が弱るとブリッジも持たなくなるということなんですね。歯ぎしりは寿命に関係ありますか?
安藤:
良い質問です。歯ぎしり、専門用語で「ブラキシズム」と呼ばれるものは、ブリッジに過剰な力をかけてしまいます。そのため、ブリッジが割れたり、支える歯に負担がかかって寿命が短くなることがあります。対策としては、就寝時に「ナイトガード」というマウスピースを使うことが効果的です。これも日本国内の複数の歯科研究会で推奨されています。
ヨウコ:
ナイトガードですね。では、もしブリッジに問題が出てきたら早めに診てもらった方がいいですか?
安藤:
はい、その通りです。ブリッジに違和感を感じたら、むし歯の発生や支える歯の動揺、あるいはフィット感の変化などを早めに診察してもらうことが望ましいです。これにより、問題が悪化する前に適切な処置が可能になりますので、結果的にブリッジ自体の寿命を伸ばすことにもつながります。
ヨウコ:
詳しく教えていただきありがとうございます。最後に、普段気をつけるポイントを簡単に教えてください。
安藤:
はい、要点をまとめますね。1つ目は毎日のプラークコントロール、2つ目は定期的な歯科検診による早期発見、3つ目は歯ぎしりへの対策としてのナイトガードの活用、そして4つ目に、相応の硬さの食べ物を噛むよう心がけること。これらがブリッジの長持ちに大きく役立ちますよ。ヨウコさんが意識することで、より長く快適に使っていただけると思います。

ブリッジのメリットとデメリットは何ですか?

ヨウコ:ブリッジ治療のメリットとデメリットについて、教えていただけますか?
安藤:はい、ヨウコさん。ブリッジというのは、失った歯の両隣の歯を支柱(しちゅう)にして、その間を人工の歯でつなぐ治療法ですね。メリットの一つは、インプラントと比べて手術が不要で、治療期間も比較的短いことが挙げられます。失った歯の機能を早く回復できるため、食事や発音の面で助かります。さらに、2020年の日本歯科医学会の発表では、適切なケアをすれば長期間安定することも報告されています。
ヨウコ:手術がないのは安心ですね。でも、デメリットは何でしょうか?
安藤:良い質問です。デメリットとしては、支えとなる両隣の健康な歯を削る必要がある点ですね。これが歯の寿命に影響を与えることもあります。また、ブリッジの下に食べ物が詰まりやすくなり、そこから虫歯や歯周病になりやすいリスクがあります。これは2021年の歯科研究会でも取り上げられている重要なポイントです。さらに、顎の骨が失った歯の部分で徐々に痩せてしまうこともデメリットです。
ヨウコ:なるほど。支えの歯を削るのは少し怖い気もします。インプラントと比べてどんな違いがありますか?
安藤:インプラントは人工の歯根を顎の骨に直接埋め込み、その上に人工歯を付ける方法です。これは隣の歯を削らずに済み、骨の痩せも防ぎやすいというメリットがあります。ただし、手術が必要で、治癒までに時間がかかりますし、体の状態によっては適応できないこともあります。インプラントとブリッジは、それぞれ患者さんの口の状況や全身状態に応じて選択されます。2022年の国際歯科インプラント学会の報告では、どちらの治療も適切に行うことで高い成功率が期待できるとしています。
ヨウコ:ありがとうございました。では、ブリッジのケアはどのようにすれば良いでしょうか?
安藤:ブリッジのケアは、特に人工歯の下の清掃が大切です。普通の歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロスを使って、食べかすやプラークをしっかり取り除くことが推奨されます。歯科医院での定期的なクリーニングと検診も重要です。2023年の歯周病学会の指針では、こうしたケアによってブリッジの寿命を延ばせることが示されています。
ヨウコ:よく理解できました。専門用語も少しずつわかってきました。今後の治療の参考にします。ありがとうございました。

ブリッジの費用はどの程度かかりますか?

ヨウコ: ブリッジの費用はどの程度かかりますか?
安藤: ヨウコさん、ブリッジ治療の費用についてお尋ねですね。ブリッジとは、失った歯の両隣の歯を土台にして人工の歯を橋渡しする治療法です。費用は保険適用か自費診療かによって大きく異なります。保険診療の場合、一般的に3万円から7万円程度、材料や本数によって変わります。自費診療のセラミックブリッジでは、1本あたり10万円から20万円以上かかることもあります。費用の違いは材料の強度や見た目の美しさにも関係しています。
ヨウコ: 保険診療と自費診療のどちらが良いか、見た目以外に違いはありますか?
安藤: いい質問ですね。保険適用のブリッジは、主に金属を使うため丈夫ですが、金属の色が少し目立ちやすいです。逆に自費のセラミック製は、自然な歯の色合いに近く審美性に優れています。また、最近の研究ではセラミックは歯肉への刺激やアレルギーが少ないことも報告されています(日本歯科材料学会2019年発表)。一方で、咬合力(噛む力)への耐久性や周囲の歯の状態によって選択が変わるので、詳しくは口腔内の状態を診てからアドバイスさせてください。
ヨウコ: 周囲の歯の状態とはどういう意味ですか?具体的に教えていただけますか?
安藤: 周囲の歯というのは、ブリッジの橋を支えるために削る土台の歯のことです。この土台の歯が健康で強いほど、ブリッジも長持ちします。逆に、虫歯や歯周病で弱っている場合は、土台の歯が将来ダメージを受けやすくなります。例えば、歯周病が進んでいると土台の歯がぐらつきやすくなり、ブリッジ全体の耐久性が低下します。そのため、歯周病の検査や治療も大切なポイントです。
ヨウコ: なるほど。治療期間はどのくらいかかるものですか?
安藤: ブリッジの治療期間は、おおよそ2週間から1か月ほどになります。初回では土台の歯を削り、型を取って仮歯を入れます。その後、技工所で人工歯を作る工程があり、その期間が約1~2週間程度です。難しいケースや骨の状態によっては、さらに検査や準備が必要になることもあります。近年の技術では、デジタルスキャンと3Dプリンターを使って型採りから装着までの期間を短縮できる治療も増えてきました(日本歯科放射線学会2021年報告)。
ヨウコ: ブリッジの他に歯を補う方法はどのようなものがありますか?
安藤: ブリッジ以外には主にインプラントと部分入れ歯の二つがあります。インプラントは人工の歯根をあごの骨に入れて、その上に人工歯を固定する方法です。安定性も高く、周囲の歯を削る必要がないのがメリットですが、手術が必要で治療期間も長く、費用も高くなる傾向があります。一方、部分入れ歯は取り外し可能で比較的費用も安価ですが、違和感を感じやすい方もいらっしゃいます。患者さんのライフスタイルや口腔内環境によって最適な選択肢をご提案しています。日本インプラント学会のガイドラインにも基づいて、ご説明しておりますのでご安心ください。
ヨウコ: とても参考になりました。自分の口の中の状態をまず診てもらって、その上で詳しく相談したいと思います。
安藤: そのお気持ちが一番大事です。診断をした上で、ヨウコさんに合った治療計画を一緒に考えていきましょう。困ったことがあれば遠慮なくお話しくださいね。

ブリッジのメンテナンスやケア方法は?

ヨウコ:ブリッジのメンテナンスやケア方法について教えていただけますか?専門用語も交えて知りたいです。
安藤:ヨウコさん、ブリッジのケアは非常に大事です。まず、ブリッジというのは歯と歯の間の欠損を補う固定式の人工の歯で、両側の健康な歯を“支台歯(しだいし)”として使います。この支台歯の健康を保つことが長持ちのポイント。食後の“プラークコントロール”、つまり歯垢除去が基本ですね。
ヨウコ:プラークコントロールというのは、具体的にはどうすればいいですか?普通の歯磨きと何か違いがありますか?
安藤:良い質問です。通常の歯磨きとは少し違い、ブリッジの周りには特に“ポンティック”と呼ばれる人工歯の部分の下に食べかすや歯垢が溜まりやすいです。ここが“デトリタス”、つまり汚れの溜まり場になることが多いので、普通の歯ブラシだけでなく“フロス”や“歯間ブラシ”の使用が推奨されます。2019年の日本歯科医学会の研究発表でも、フロスを併用することで支台歯周囲の歯周病リスクが明らかに減少するという結果が出ています。
ヨウコ:フロスの使い方にはコツがありますか?あと、歯間ブラシとの使い分けも知りたいです。
安藤:フロスは糸状の清掃道具で、ブリッジの支台歯の間や粘膜とブリッジの間に糸を通し、縦に動かして清掃します。特に“ポンティックの下”を通す様にすると良いでしょう。歯間ブラシは、歯と歯の間の隙間が広い場合や、フロスでは届きにくい部分に使います。ただし支台歯の接触部が狭ければ無理に入れず、歯科医師に指導を仰いでくださいね。使い方次第で歯ぐきを傷つけるリスクもあるため注意が必要です。
ヨウコ:なるほど。定期的な歯科検診も必要ですか?
安藤:はい、定期検診はとても大切です。歯科医院での“プロフェッショナルクリーニング”(専門的な歯石除去や研磨)により、自分では取り切れないバイオフィルムを除去できます。また、支台歯の“歯周ポケット”の深さを測定し、問題の早期発見が可能です。2022年の歯周病学会の報告では、適切な定期メンテナンスがブリッジの寿命を平均で3年以上延ばすことが示されています。
ヨウコ:食事で気をつけることはありますか?
安藤:固いものを無理に噛むと、支台歯に負担がかかり、割れたり動揺する可能性があります。甘いものや粘着性の高い食品は歯垢が増える原因となるのでできるだけ控えてください。歯科では“咬合力(こうごうりょく)”という咬む力の評価も行い、患者さんごとに負担を相談することが多いです。
ヨウコ:最後に、ブリッジの寿命を延ばすために日常生活で一番気をつけることは何でしょうか?
安藤:一番は日々の“セルフケア”の徹底です。丁寧なプラークコントロールと、定期的な歯科受診の組み合わせが必須です。セルフケアのやり方や使う道具は、私たち歯科医師が患者さん一人ひとりに合わせてお伝えしていますので、不明な点は遠慮なく質問してくださいね。

ブリッジが向いていないケースはありますか?

ヨウコ:ブリッジが向いていないケースはありますか?歯科でよく使う専門用語も知りたいのですが。
安藤:ヨウコさん、良い質問ですね。ブリッジは欠損した歯の両隣の歯を支台歯として利用し、そこに人工の歯をかける治療法です。ただし、支台歯が健康で強くない場合や、歯周病で歯がぐらついている状態だとブリッジは向いていません。歯周病とは、歯を支える骨や歯ぐきの病気で、これが進むと歯の支えが弱くなります。支台歯が安定しないと、ブリッジ全体が不安定になってしまうんです。
ヨウコ:支台歯が健康じゃない場合はどういう選択肢がありますか?
安藤:支台歯が不十分な場合は、インプラントという人工歯根を骨に埋め込み、その上に冠をかぶせる方法が検討されます。インプラントは歯を失った部分の骨に直接固定するので、隣の歯に負担をかけずに済むんです。日本口腔インプラント学会の研究でも、インプラントは骨の健康な部分に埋めることで長期間安定することが報告されています。ただ、骨の量や質が足りない場合は骨造成が必要になることがあります。
ヨウコ:なるほど。歯周病の進行度の見方や名前で特徴的な用語はありますか?
安藤:はい、歯周病の進行度を見るには「ポケット測定」という言葉が使われます。歯と歯ぐきの間にある隙間(歯周ポケット)の深さを測り、健康な場合は1~3ミリ程度ですが、4ミリ以上になると歯周病が進行していると判断します。さらに「歯槽骨吸収」という用語も大切で、これは歯を支える骨が細くなったり溶けたりすることを指します。これらはレントゲン検査や探針(プローブ)という道具を使って評価します。
ヨウコ:ブリッジを選ぶ際に「冠義歯」と「支持歯」という言葉も聞きますが、それらはどう違うのですか?
安藤:ご存じの通り、「冠義歯(かんぎし)」はブリッジの人工の歯の部分で、欠損部分を埋める役割を持っています。「支持歯(しじし)」はその冠義歯を支えるための両隣の歯のことです。支持歯が丈夫で健康だと、その上に被せるクラウン(冠)も長持ちします。学会の発表によると、支持歯に重度の虫歯や歯根破折がある場合は、ブリッジを支えるには適さないとされています。
ヨウコ:ありがとうございます。最後に、ブリッジに向かないケースがあるとすると、どんなことに一番注意すればいいのでしょう?
安藤:一番の注意点は、支台歯の健康と歯周組織の状態ですね。もし支台歯や周囲の骨に問題があると、ブリッジ自体が長持ちせず、歯の喪失につながることもあります。例えば、日本歯周病学会のガイドラインでも、歯周病の安定化が不十分な状態でブリッジを入れると、10年後の残存率が大幅に下がると報告されています。ですので、まずは歯周病の治療と支台歯の状態をしっかり管理することが重要です。
ヨウコ:なるほど、支台歯や歯周病の状態をしっかり伝えられれば、治療法の相談もスムーズになりそうですね。ありがとうございました。