近所のクリニックから選び抜かれたクリニックへ:医療探求の進化【ミニコラム】

こんにちは。

クリニックの見つけ方も、探し方もここ数年で大きく変化しています。
今回はその変化と、今後の考え方について一緒に考えてみましょう。

皆保険である健康保険

まずクリニックや診療所を探すにあたって、日本という国はたいへん恵まれていると言わなければいけません。

国民一人一人は社会保険料の一つとして、国民健康保険などの保険料を支払っています。
それと同時に、病院やクリニックにかかった際は診療費の3割までの金額で診察を受けることができますし、薬をもらうことができます。しかし、世界を見まわすと先進国の中にも、医療費が高くて病院にいけない、骨折していても我慢した、という事例が多々あるのが実情です。日本では風邪からがんの手術まで医療費にかかる部分についてはこの保険が適応されます。

この国民健康保険の特徴は、

病院を選択する権利も保障されており、日本全国どこの病院でも利用できるということです。
要するに、技術のある先生を選んでも医療保険上では特別料金を取られることがない、ということです。

クリニック探しの変化

かつての私たちは、風邪をひけば角の診療所に駆け込み、何か専門的な治療が必要になれば、せいぜい数ブロック先の病院を訪れるのが常でした。
しかし、時代は変わり、今や私たちは「遠くても良い病院を探す」時代に突入しています。
この変化は、ただ単に地図上の距離が広がっただけではなく、私たちの医療に対する価値観や期待が大きく変わったことを意味しています。

近い病院に行く時代:
「近くて便利」がキーワードでした。
地元の医者は家族同然、地域社会の一員であり、治療はもちろんのこと、心のケアも含めて地域密着型で行われていました。ここでは、患者と医療提供者の間の信頼関係が、治療の成功を左右する重要な要素でした。
しかし、この時代の限界も明らかで、特化した治療や最新の医療技術へのアクセスは、必ずしも手の届くものではありませんでした。

遠くても良い病院を探す時代:
インターネットの普及と共に、私たちは情報を自在に操れるようになり、最適な治療を提供できる病院を、地域、時には国境を越えて探すようになりました。
これは、「質にこだわる」医療へのシフトを意味します。
最新の治療法、専門的なケアチーム、高度な医療技術へのアクセスが、選択の決め手となるのです。こうした変化は、患者が自らの健康に関してより能動的な役割を果たすようになったことを示しています。

近いから便利という時代は終わっている

まとめると、近いから良いという時代から、通える範囲から良い病院を探す、という時代に変化してきているということです。
それは病院以外にも、飲食店はもちろん、理髪店、美容院、スーパーマーケットに至るまでその傾向となっています。

デメリットは?

しかし、この進化にはデメリットも存在します。距離と費用が増えること、そして何よりも、地域社会に根ざした医療提供者との個人的な関係が希薄になる可能性があります。

どうしたらよいのか?

では、この二つの時代の間で、私たちはどのようにバランスを取れば良いのでしょうか?

答えは、「適切な情報と選択」にあります。
私たちは、便利さと質の間でバランスを取りながら、自分や家族にとって最適な医療を選ぶ必要があります。
これには、地域の診療所が提供する心温まるケアと、遠方の専門病院が提供する高度な治療との間で、状況に応じた賢い選択が求められます。

病院の質とは?

どんな病院を選んだらいいか迷ったとき、良い病院ってあるのか?というと、はっきりした答えを言うことはできません。
検査の精密性、診断にかかわる知識量、技術を支える医療機器、分かりやすい説明…
どれも大切であり、自分の身体のことですから決して後悔はしたくないものです。ただ、どの病院も開業している時点で国の定める一定の施設基準を満たしており、そこには国家資格を持った医師がいるわけです。

となると、質とはどの部分になるのでしょうか?

私としては、この3つを考えます。

① 体の負担が少ない医療(専門性・痛み・傷の大きさ・体調の変化など)
② 安心感(雰囲気・説明・応対態度)
③ 時間(待ち時間・予約から受診までの時間・受信できる時間帯)

他にも、男性女性の差であったり、医療機器の多さであったり、自由診療の有無であったりいろいろありますが、基本的なところはこの3つに収まるのではないでしょうか?

でも、これも明確な基準がある訳ではありません。
ニコニコ笑顔なら出血が多くても良いわけではありませんし、痛みが全然なくても受診に2か月かかるのであれば、治療の意味がありませんね。

納得できるか

そう考えると、「納得感」というところに落ち着くのかなと思っています。

これは、何かを妥協するとかではありません。ただ、治療には自分の時間や身体への侵襲、クリニックへの移動など一定以上の負荷がかかります。それを支払った後に得る回復状況が、自分の「納得」できるものかどうかというところが大切です。

ヘルボーとして

ヘルボーでは、この納得度ということにも注目して、ユーザーの皆さんのクリニック探しのお手伝いができればと思いました。
自分の身体のためなら、多少遠くても通います!!
そんな方も沢山いらっしゃるでしょう。
選択できる権利があるからこそ、納得できる選択になることを願っております。
そのためにも、皆様の口コミをお願いします。

まとめ

身体の調子が悪いからこそお世話になる医療機関。
その選択が、食事や睡眠、日々のコンディション、気持ちにまで影響します。
悪くなってからではなく、悪くなる前に、自分の御用達クリニックをみつけていきましょう。